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色々と考えさせられる物語【レインツリーの国 / 有川浩】

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「塩の街」という小説を読んで、有川浩先生の小説にハマり始めた時、この小説に出会いました。
自衛隊三部作や図書館戦争のイメージが強かったので、シンプルな恋愛話は読むのが初めてでドキドキしながら読んだのを今でも覚えています。

今回はそんな「レインツリーの国」についての感想を書いていこうと思います!

作品情報

タイトルレインツリーの国
作者有川浩
発売日2009/6/27
出版社新潮社
ページ数238ページ

あらすじ

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった――。

レインツリーの国

本を手に取ったきっかけ

冒頭にも書いた通り「有川浩先生の作品だから読んでみたい!」と思ったことがきっかけでした。
作家さんにハマるとその方の他作品を読みたくなりますよね✨

私にとって、初めて好きになった作家さんが有川浩先生だったので、ハマり始めた学生時代はとにかく有川浩先生の本を読んでいました。
ただ、同世代の人は結構読んでいた方もいるのかな?とは思うのですが、私のまわりにはなかなかおらず…。
もっと友人にも勧めて読んでもらえばよかったなぁ〜なんて最近思います。

感想

2人の出会いはブログ

主人公の「伸」と「ひとみ」は、ひとみが運営するブログで出会います。
ブログを書いているからこそ思うのですが…出会いがブログってなんだか素敵ですよね✨

ここ最近はSNSで簡単に連絡が取れるようになったからこそ、やり取りに時間がかかって文章をしっかり考えるメールでのやり取りをしていることに「いいなぁ」と思うところがあります。
やり取りに時間がかかって、文章をどうするかに頭を悩ませる。
一通送るのに膨大な時間がかかるからこそ、今のチャットよりも届く言葉の重みが違う気がしています。

そんなメール文化の頃くらいの不便な恋愛って、便利に慣れてしまった側からするとちょっと羨ましくて憧れます!笑

「ひとみ」が会えない理由と、それに歩み寄りたい「伸」

「ひとみ」はある事情で実際に会うことを躊躇っているのですが、意を決して「伸」と会うことになります。
その理由が身体的な問題なのですが…わかりたいと思って歩み寄ろうとする信と、普通にしてほしいひとみの、恋愛に行くよりもっと手前のすれ違いが描かれています。

最初は伸と同じで「ひとみさんはなんでこんなことを言ってしまうんだろう?」と思うところがあったのですが、よくよく考えるとそれってなんの不自由もしていないからこそ思ってしまうことなんでしょうね。

完全に理解することは難しいですが、私も「ひとみ」と同じような方にどう接したりすればいいのだろう?ということを読みながら考えてました。

短い作品でも、読み応えあり!

総ページ数が238ページなので、小説としてはかなり短い部類の作品なのかな?と思います。
でも、その内容には男女の恋愛話と障がいの話、10年前の連絡を取るのが難しい時代だからこその葛藤など…。読み応えがあります!
そして、この短さの中に色々な話を詰め込める有川先生、すごい…!

ちょっとした息抜きにさっと読めるボリュームでもあるので、気軽に読んでみていただきたいなと思います!

まとめ

恋愛小説ではあるものの、2人でそれぞれ壁を乗り越えようとする様子に、最初読んだ時はとても感動しました。
お互いが歩み寄ってわかり合おうとすることって大事ですね!

今でもちょくちょく読み返している作品でもあるので、ぜひ気になる方は読んでみてください✨

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